第5回【比嘉康雄のみた久高島】
11月27日(土)18時 start
会場:2,500円(ワンドリンク付き) / オンライン:2,000円
!他の回と異なり土曜日の開催となります。お気をつけください!
「イザイホーと映像の時代」第5回は、琉球弧の祭祀を写真で記録しつづけてきた写真家・比嘉康雄の死の直前のメッセージを写し取った、大重潤一郎監督『原郷ニライカナイへ−比嘉康雄の魂』を取り上げる。比嘉は、1978年のイザイホーを撮影し、以来、久高の祭祀の伝承者であった西銘シズと厚く交流しながら、文章による精緻な記録を残した。末期ガンで61歳の生涯を閉じることになる比嘉は、島との心の交流によって何を得たのかを映画で語る。メッセージを託された大重は、比嘉の死のあと久高島に移り住み、イザイホーなき後の島のいのちを撮ろうと「久高オデッセイ」三部作の制作に文字通り死力を尽くして取り組んでいく。比嘉から大重に託された「いのちの伝達者」の役割とは?
長らく大重監督の助監督を務めた映像民俗学者の須藤義人さんをゲストに話を伺う。
上映作品
『原郷ニライカナイへ−比嘉康雄の魂』
(2000年/60分/大重潤一郎監督)
琉球弧の古層にわけ入り貴重な祭祀の記録を残した写真家・比嘉康雄は2000年5月13日、末期ガンで61歳の生涯を閉じた。死の直後に出版された『日本人の魂の原郷・沖縄久高島』で、「この民族の歴史を、シマ人たちは、近代のように固定された記録として伝えるのではなく、血族の祖霊たちの存在を皮膚感覚で感じ取り、祖先との一体性を実感する中で継承してきた」と書いた。生まれたばかりの初孫をあやす比嘉はあくまで平らかで、自らの魂が原郷ニライカナイへ帰ってやがて再生するという確信を得た姿であった。
【大重潤一郎監督プロフィール】
ドキュメンタリー映画監督、1946年鹿児島県生まれ。山本薩夫監督の元助監督として映画界入り主に岩波映画で演出を学ぶ。1970年劇映画「黒神」で第一作を飾り、以降自然や伝統文化を主なテーマとして活躍。代表作として「黒神」「光りの島」「風の島」などがある。NPO法人沖縄映像文化研究所理事長、NPO法人東京自由大学副理事長を歴任。2015年に「久高オデッセイ」三部作を完成させて、沖縄県那覇にて逝去(69歳)。
ゲスト
須藤 義人(すどう・よしひと)
1976年神奈川県生まれ。2000年早稲田大学社会科学部卒業(比較基層文化論)、2007年沖縄県立芸術大学大学院博士課程単位取得退学(芸術文化学)。現在、映像民俗学者(沖縄大学人文学部こども文化学科准教授)、映画助監督(元NPO法人沖縄映像文化研究所理事)、宗教実践者(スリランカ上座部仏教僧)。
著書に、『久高オデッセイ』(晃洋書房、2011年)、『マレビト芸能の発生―琉球と熊野を結ぶ神々』(芙蓉書房出版、2011年)、『神の島の死生学 琉球弧に生きる島人の民俗誌』(芙蓉書房出版、2019年)、『共生と循環のコスモロジー――日本・アジア・ケルトの基層文化への旅』(共著、池田雅之編、成文堂、2005年)、映像作品(助監督)に、「久高オデッセイ 第一部」(NPO法人沖縄映像文化研究所・文化庁助成、2006年)、「フェーヌシマのきた道」(沖縄大学映像民俗学研究フォーラム・ポーラ伝統文化振興財団、2007年)、「古宇利島・神々の祭り」(今帰仁村教育委員会・地域創造助成、2010年)、「久高オデッセイ 第二部・生章」(NPO法人沖縄映像文化研究所・文化庁助成、2011年)などがある。
第四回「猿田彦大神と未来の精神文化」研究助成一席(2001年)、第六回「司馬遼太郎フェローシップ」(2003年)を受賞。
日時・会場・チケット申込
■日時: 2021年11月27日(土)17:30 open / 18:00 start
■会場: space & cafe ポレポレ坐(東京都中野区東中野4‑4‑1 ポレポレ坐ビル1F)
■会場チケット: 2,500円(1ドリンク付き、席数限定)
▶︎ご予約 以下のいずれかでお申込みください。代金は当日精算となります。
(1)予約フォームから
https://airrsv.net/polepoleza/calendar/menuDetail/?schdlId=T001CFE169
(2)電話でのご予約 ポレポレ坐:03-3227-1445 (会場チケットのみご予約承ります)
■配信チケット: 2,000円(生配信+アーカイブ)
▶︎購入サイト https://teket.jp/1192/8017
※アーカイブ視聴:12月11日(土)23時59分まで(購入期限:12月11日(土)18時00分)